コーヒーが飲みたくなる本 |
街の中を歩きながら、
ああ、きょうは古本をだいぶ買ったなと思うと、
うちへ帰るまえにコーヒーが飲みたくなるものだ。
歩きすぎて、すこし疲れているし、
おいしいコーヒーを出す喫茶店にはいって、
買った本をパラパラとめくるのが、
もう長いあいだ、ぼくの癖になってしまった。
――― 植草甚一「コーヒーと古本とモダン・ジャズ」より
ある世代の、
特にサブカルチャーというような
ジャンルに興味のある方なら、
通称“JJ氏”こと、植草甚一の
この書き出しの文章は馴染み深いだろう。
かく言う私も、そんな世代であり、
“JJ氏”の生き方に憧れたりもして、
随分著書を読み漁った。
もちろん、
今も書棚の奥には彼の著書が何冊も放りこんである。
彼の独特の文章は
真似したくても、できるものではない。
それに、文章を追ううち
妙にコーヒーが飲みたくなる。
そんな文章は、真似のしようがない。
だから、彼の著書を読むのであれば、
コーヒーの飲める場所がお勧めである。
そうそう、それと
彼の文章に欠かせないのがジャズだ。
従って、コーヒーが飲めて
ジャズが心地よく流れている場所がベストといえる。
ちなみに、
「シマノコーヒー大正館」なら、
その二つとも揃っているのだが、
植草甚一の著書を読む客が
いないかもしれない・・・涙。
本日も、ご来店、ありがとうございました。
店主に代わりまして、お礼申し上げます。
明日も晴天なら、散歩がてらにぜひどうぞ。
▼シマノコーヒー大正館HP
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▼大正浪漫夢通りサイト
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