一杯のおいしい紅茶 |
仕事に詰まり、しばし休憩と決めたら、
まず部屋の本棚を適当に眺めまわし、
視界に入った一冊の本を抜き出してみる。
但し、選択する本は、できれば、
あまり難しいもの(内容)ではなく、
さらっと読み飛ばせるようなものがいい。
今日のそれは、
『1984年』、『動物農場』、
『カタロニア賛歌』などの著書で知られる
ジョージ・オーウェルの
『一杯のおいしい紅茶』。
これは先に上げた小説などとは違い、
新聞や雑誌に書き散らした
さまざまな批評や評論、エッセイなどを
一冊にまとめたもので、
オーウェルの中では一番読みやすい(笑)。
ということで、ペラペラと繰ってみたら、
その冒頭に収められたエッセイ
「一杯のおいしい紅茶」が目に留まった。
単純明快にできている私の脳は、
すぐさまそれに反応し、
急に紅茶が飲みたくなった。
そうだ、店主は
「紅茶浪漫館シマ乃」という
れっきとした“紅茶”専門店のオーナーでもある。
だから、これがいくら
“珈琲”専門店のブログであっても
たまには浮気心を起しても文句はあるまい。
さて、紅茶を飲もう、となったら、
なにかそれらしい
シチュエーションにも凝りたくなった。
まず英国流に
カップはロイヤル・ミントンかウェッジウッド。
テーブルには庭から切り出した花などを飾り、
焼き立てのクッキーなど添える。
そうなると、BGMも外せなくない。
英国・・・英国、といっても浮かばないので
あれこれ悩んだ挙げ句、
アンティークなオルゴールを置いてみた。
・・・と、ここまでは全て妄想(笑)。
第一、英国なんて行ったこともない。
“紅茶を飲む”シーンを思い描いたら
某局TVドラマ『相棒』の
杉下右京しか思いつかなった(涙)。
なので、せめてBGMにと、
ジャンゴ・ラインハルトのCDを
2枚チョイスしてみた。
そんなこんなで、たまには紅茶もいいものだ、
などと呟いていたら、
かつて銀座の会社に勤めていたときに
たまに同僚と出かけた
紅茶専門店を思い出した。
松屋デパートのすぐ裏の道に面した
わりと大きなお店で、
記憶では2階の、
ゆったりとしたスペースで
世界中の紅茶を味わうことができたはずだ。
残念ながら、名前が出てこないので、
店の名を記すことはできないが、
いまもあるのだろうか。
ご承知の通り、
私自身は珈琲党なので、
あまり回数多く通った記憶はないが、
同僚の付き合いで
ひと月に1~2回は足を運んだ。
そういえば、
当時この店に同僚5人くらいで
仕事の合い間を縫って
出かけたことがあった。
その時、
あまりにも気分が良かったので、
「こんな時間が、ずっと続くといいよな」
と私が言うと、
「続かないから、いいンじゃないの!」
と同僚の女性にあっさり言われた。
私は苦笑しながら
「だよなぁ~」と返したが、
女性って意外と覚めてるものだな、
と妙に納得し、
そそくさと紅茶を飲みほして
席を立ったのを覚えている。
本日も、ご来店、ありがとうございました。
店主に代わりまして、お礼申し上げます。
明日は、姉妹店「紅茶浪漫館シマ乃」へもどうぞ。
店内では“珈琲”も飲めるようですが
注文するか、しないかあなた次第ですけど(笑)。
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