伊丹十三とスパゲッティ |
定期的に食べたくなる
というけれど
私は同じくらい、
スパゲッティが食べたくなる。
だからといって、
けして舌が肥えているわけではないので、
よほどマズイと感じるもの以外なら
あの店のパスタがいい、とか
この店のパスタはちょっと・・・とか
そういうことは一切ない。
とはいえ、
例えば外食するなら、
お手軽なファミレスのそれより、
一応モドキであってもパスタ専門店がいい。
その程度の拘りは
主張したいものだ。
ということで食している時に、
むかし読んだ故伊丹十三のエッセイに
「スパゲッティの正しい調理法」
なんていうのがあったのを思い出した。
そうそう、
後の彼の映画監督作品
『タンポポ』のなかで
ラーメンはもとより、
スパゲティについても
その食べ方を巡るシーンとして登場する。
やや横道にそれるが、
伊丹十三といえば、
またしても古い話しだが、
銀座の会社に勤めていた頃、
銀座四丁目あたりや
京橋のフィルムセンターあたりで
何度かお見かけしたことがある。
勿論、面識はないので
口を聞いたことなどなかったが。
その時の印象は
ダンディでカッコイイ
“おとな”の魅力を
全身から発してしたような。
私が初めて伊丹十三を知ったのは
テレビのMCだったか、
レポーターだったかをしている彼だった。
やたら蘊蓄をたれる
不思議な人物だなぁ、という印象をもった。
役者としての怪演に感心したのは、
その後のこと。
そして、偶然本屋で彼の著書に出会った。
父親があの名監督伊丹万作!?
義弟にあの大江健三郎!?
道理で・・・と彼の不思議さも
妙に納得した。
個人的な意見だが、
私はいまでも
エッセイストの伊丹十三が好きだ。
役者としては、
脇役としての彼の演技より、
CMでの彼の方が好きだった。
晩年の映画監督業については、
またの機会に触れることにする。
さて、閑話休題。
スパゲッティは自分でもよく作る。
パスタ選びもなるべく自分でする。
麺の細い、太いまで気になる。
そのゆで方には、毎回苦労する。
その際の塩加減も難しい。
麺の柔らかさ、固さは至難の技だ。
専門店の職人のようにはいかない。
そして味つけだが、
時間をかけてもうまくいくものではない。
結論としては、
正直、インスタントものの方が旨い!(涙)
そして、食べ方は伊丹十三の書かれた通り
上手に口へ運ぶ。
これは、ちょっと練習すれば、誰でもできる。
最後に・・・
スパゲッティとは直接関係ないかもしれないが、
ワインが飲みたくなる。
「大正館」店主には申し訳ないが、
ここは、どうしても珈琲ではなく
ワインなのだ。
そういえば、
喫茶店によっては
スパゲティを出す店があるが、
「大正館」のメニューにはない。
店主よ、それは正しい。
これも私の勝手な意見だが、
スパゲティを出す喫茶店は
珈琲が旨くない。
珈琲のまずい店は、喫茶店にあらず、だ。
本日も、ご来店、ありがとうございました。
店主に代わりまして、お礼申し上げます。
明日から五月、そして待望?のG.W.か。
連休中も店主は休まず、珈琲を淹れ続けています!
▼小江戸川越イベント情報(G.W.のイベント情報はこちらで!)