武相荘を訪ねて~2 |
2009年、某国営放送で放映された
ドラマスペシャル「白洲次郎」。
伊勢谷友介(白洲次郎役)、
中谷美紀(白洲正子役)が出演して
放映当時は話題になった。
それを、今回「武相荘」を訪ねたことで
改めてDVDで観てみた。
白洲次郎氏本人は、『プリンシプルのない日本』
という著書を残すだけで、
あまり自分を語ることをせず、
当時の貴重な資料も生前に燃やしてしまったという。
ドラマのなかでも、そのシーンは描かれていた。
妻の正子さんは、
逆に多くの著作を残されているので
書籍を通してだが、彼女のことを知ることができる。
私も、恐らく彼女の著作で
“白洲次郎”という人物を知ったのではなかったか。
ドラマでだが、
ご夫妻の生きてきた時代と、
その関わり方の全貌を(勿論、概略だが)知った。
白洲次郎氏は、
1985(昭和60)年11月28日、
83歳でこの世を去った。
昭和が終焉を迎える、わずか3年ほど前のことになる。
昭和という時代の、一番激動だったときに
日本という国と共に生きた彼は、
遺言書に「葬式無用 、戒名不用」と記したとある。
その潔さは、いま思っても男として憧れを持つ。
正子さんも、
まさに彼女にふさわしい最後を迎えた。
1998(平成10)年12月26日、
眠りについたまま逝ったという(享年88歳)。
あの時代に、この日本で
こんな生き方を通したご夫妻がいたということに
ちょっと、いいなぁと素直に思うのだ。
余談だが、白洲次郎氏の珈琲話がある。
彼の飲む珈琲は、
イタリアン・ローストで細かく挽いたものを好み、
青山の紀ノ国屋で購入していたと記されている。
本日も、ご来店、ありがとうございました。
店主に代わりまして、お礼申し上げます。
明日、店主にこう注文してみようか・・・
「イタリアン・ローストで細かく挽いてくれ」と。
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