T・モンクのいた風景 |
新刊本の棚を眺めていたら
村上春樹・編訳の
「セロニアス・モンクのいた風景」
という本をみつけた。
そんな本が出版されたことを
なにかで知っていたので
「あ、これか」と手に取ってみた。
僕自身は、特別にJAZZに詳しいわけでも
ましてやモンクについて語るほどの知識など
なにひとつとして持ち合わせてはいない。
でも、まったく知らないと言ったらウソになる。
ある時期、
彼の“音(JAZZ)”にハマったことがあるからだ。
きっかけは、マイルス・Dか
J・コルトレーンだったかは忘れたが
モンクが参加したアルバムを聴いて
まず、ミュージシャンのクレジットを見たとき
“セロニアス・モンク”という名前と
その顔写真に
ちょっと笑えたからだ。
いかにも“文句”を言ってそうな
または“文句”を言われそうな、
そんな風貌に
まさにそのものの“モンク”っていうのは
いったい何者だ?と。
まあ、考えれば外人なのだから
“文句”なんて当て字をする必要はないので
ただのオヤジギャグみたいなものだけど。
そんなつまらないことがきっかけで
彼のソロアルバムを聴いてみたくなった。
初めて買ったのは
とりあえずベスト盤というべき
2枚組レコード(2枚組レコードってなに?
って言われるかもしれないが)だった。
実に個性的で、彼ならではの
独特な音が響いてくる。
もともと、
ピアノのJAZZは好きだったけれど
わりと正統派ばかり聴いていたせいか
初めはとっつきにくい感じだったけれど
それが、だんだん馴染んでくると
かえって離れられなくなってくる。
モンク自身が、または彼の“音”が
JAZZのなかで
どのような位置にあるのかはわからないけれど
多分、聴き手にとっては
どんな位置に居ようと
関係ないんじゃないかと思う。
心地よいか、悪いかは嗜好の問題だし
それがJAZZであろうと
ROCKであろうと
その領域さえ無関係な気がする。
特に、モンクの“音”は
「そんなの関係ないぜ」っていう感じだ。
言い訳がましくも再三言うが、
JAZZをきちんと紹介できるほどの知識も
聴く耳も、書く技量もないので
それは、
この本を読んでもらえればいいことだから
これ以上は記さない(記せない)。
いま、久しぶりに
モンクのJAZZを聴きながら
珈琲を傍らに、これを書いている。
あ、ちなみに、
僕はこの本を購入するまでには至らなかった。
だからって、内容などに
“文句”はなかったけれど、ね。
本日も、ご来店ありがとうございました。
マスターに代わり、お礼申し上げます。
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