根津甚八という役者さん |
新年早々から個人的趣味の話です。
昨年暮れに、突然の訃報を聞き、
なんとも残念な気分に陥って
久しぶりに彼の出演した(個人所有の)DVDを
見返しました。
そう、それは
元俳優の根津甚八さんです。
訃報のニュースは12月29日、
暮れも暮れ、新年まであと数日という日でした。
亨年69歳・・・まだまだこれからです。
ただ、晩年の彼はほとんど人前から遠ざかり、
2010年俳優業を引退すると、
心身共に病気と闘っていたと聞いていました。
2015年でしたか、久しぶりに
石井隆監督作品『GONIN サーガ』へ出演し
一度限りの銀幕復帰を果たしたと話題になりましたが。
私が初めて彼を見たのは
1978年NHKの大河ドラマ『黄金の日々』でした。
その独特なキャラクタ―に魅了され、
以降大好きな俳優のひとりになりました。
もともと劇作家・作家・演出家・俳優
とたくさんの肩書を持つ唐十郎氏の劇団
「状況劇場」に所属していました。
残念ながら、その頃の彼を観たことはありません。
それでも、彼のファンになって以降、
テレビ、映画はほとんど観ています。
独特なキャラクターを演じる彼は
ちょっと、ほかにはない存在感がありました。
大河ドラマ『黄金の日々』は
その後CS番組などで再放送をしたので
観ていますが、
どうしてももう一度観たいのが
(これもDVDにならないのが残念です)
1980年7月3日・日本テレビの
木曜ゴールデンドラマ枠内で放送された
『5.15事件秘録~チャップリン暗殺計画』です。
これもいたって個人的な理由ですが、
まず脚本が(やはり好きな)
故・市川森一氏(1941年― 2011年)の作品で
―ちなみに、『黄金の日々』も彼の脚本でしたー
出演した俳優は、根津甚八さん、
(そして憧れの~笑)
故・夏目雅子(1957年―1985年)さん、
さらに(同じく好きな役者のひとり)
故・川谷拓三(1941年― 1995年)さんという
それだけでも絶対に見逃せない(個人的にですが)
作品でした。
(余談ですが、初めて根津さんを観た
『黄金の日々』は、
脚本ばかりか、出演者も
根津さん、夏目さん、川谷さんの
三人が出ていました・・・)
で、もちろん、ドラマの感想は言うことなし!でした。
当時、まだ録画機器がなく、
VHSにさえ残すことができず、
市川氏の脚本本を購入し、
映像をイメージしながら読みふけったものです。
奇しくも、これで脚本家の市川氏をはじめ
作品の主役を務めた俳優たちも
全員亡くなられたことになります。
毎年毎年、自分が歳を重ねるごとに
私が若かった頃に憧れたり、好きだった方が
どんどん居なくなり、
二度と観ることのできない作品は
遠い昔の想い出だけになってしまいます。
新年早々、想い出話で恐縮です。
今年は、なるべくこんな話題がないことを願って
初のタワゴトを終わります。
さて、珈琲一杯にどんな価値を見出すかは
あなた次第ですが、
どうぞ、今日も素敵な一杯を!
――本日のブログ担当は、石川五右衛門さんでした。
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