旅券(パスポート) |
毎年のことながら、
G.W.を海外で過ごすという方が
大勢いらっしゃる。
そういう方々で空港も大にぎわいだ。
私が小さいころは、
そんな風に過ごすひとたちなど
ほんの一握りだったように記憶する。
いまは、それが当たり前のようになって
特別に驚きもしなくなった。
ただ、未だに私は“うらやましい”な、
とは思うけど(苦笑)。
そういう私も、
まったく渡航経験なしではない。
もっとも、いまはそういう時代だから、
そんなことは自慢にもならない。
実は、つい先日、もしかしたら仕事で
渡航するかもしれない、というので
あわてて眠っていた旅券(パスポート)を確認した。
というのも、最後に申請したのは
もう十年ほど前くらいのことで、
その当時は仕事や遊びでよく
(といっても大したことではないが・・・)
海外に渡っていたから
自身のパスポートの有効期限が十年のもので
その期限の確認のためだった。
ちょうど、あの大震災あたりから
みごとに海外に行くことがなくなった。
それで放っておいたら、いつの間にか期限が切れていた。
そこで慌ててパスポートの申請に出かけた。
その申請で、かつては考えもしなかった事があった。
ひとつは、自身の写真。
初めてパスポートを取得したのは、もう30年以上も前で
写真もシロクロだったし、パスポートも大きく
ネクタイをきちんと締めた、若い頃の自分がいる。
当時、十年有効のパスポートが
存在したかどうかは記憶にないが
その後、何度か更新し、最後に取得したのが
先に記した通り、
毎年のように仕事や遊びで海外渡航をしていたこともあり、
十年有効のものにしたので、既に十年以上が経過している。
そこに写る自身の写真は、確かに最初に写したものよりは
年齢を重ねた自分が居たが、著しく変化したとは思えない。
ところが、今回の証明写真の自分はといえば、
何とも変わり果てた老人の顔をしている。
これまでの自分とはあきらかに別人だ。
これじゃ、万が一十年前に取得したパスポートが
まだ有効だったとしても、
恐らく出国も入国さえも出来なかったのではないだろうか。
これには、さずがにショックだった。
次に思ったのが、その有効期限だ。
最後に取得した際には、できるだけ長く有効のものを、
と考えたが、今回は十年先の自分を思い、
その期限は不要だろうと真っ先に考えたことだ。
いま還暦の自分は、十年後間違いなく
完全な老人であり、心身がどうなっているか
全く想像もできない。
いやひょっとしたら、生きていることさえ・・・。
そして、パスポートを受け取って驚いたのが
中身にICが仕込まれていたことだ。
そういえば、前回取得した翌年か翌々年か、
IC旅券に切り替わるようなニュースがあったことを
思い出した。
そうか、これがそうなのか!と
なぜかとても新鮮な驚きだった
パスポートひとつでも、この何十年かの間に
色々変化している。
もちろん、海外への渡航も随分変化してきている。
善し悪しはわからないが、
それこそ、また十年後は
どんな風に変化しているのだろう。
もし仮に、仮に生きていて、
その年齢になって渡航することがあったら、
などと考えると楽しみでもあり、
不安でもあり・・・。
ま、ここから先は、
考えても仕方ないことは考えずにいよう。
さて、珈琲一杯にどんな価値を見いだすかは
あなた次第ですが、
どうぞ、今日も素敵な一杯を!
――本日のブログ担当は、おのぼりさんでした。
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