私の青空~川越の空 |
川越の、特に観光地となった界隈を歩くと
最近気になることがある。
それは、ずい分高層住宅、
いわゆる高いマンションが増えたなぁ、ということだ。
川越祭りの山車を通すために
観光地の中心部の電柱(電線)を地中に埋めた一時期、
見上げた空の広さに感動したのを覚えている。
しかし、それも昔の話になった。
いまはちょっと見上げると
あちらこちらに背の高いマンションがそびえ立ち、
一時広がった空が、また急に狭く見え始めた。
それも、なんだか年々、さらに狭くなって見える。
時代なんだな、と納得する反面、
「観光地」を誇るのでれば、もう少し節操を持って、
せめて観光の中心地には高いマンションの建設を止めるべきでは・・・
などと思ったりもする。
個人的な話だが、
実家への最寄り駅は「川越市」駅になる。
いまそのすぐ正面にあたる敷地で
大規模な工事が行われている。
そこには川越スケートセンターを有する
スポーツ施設があった。
その工事のお陰で、敷地周辺は囲いがあるものの
さら地となったその場所の上空は
見事なほど広い、広い青空が見えている。
市駅を出ると、目の前に青空が広がっているこの景色に、
かつて電柱を地中に埋めた当時、
空を見上げて感動したあの気持ちが蘇り、
しばらく足を止めて眺めていた。
ふいに、こんな歌を思い出した。
『私の青空(原題:My Blue Heaven)』。
W.ドナルドソン作曲・G.ホワイティング作詞によるもので
1927年にアメリカで出版され、
翌年ジーン・オースティンによってヒットした。
もちろん、私はリアルタイムではしらないが、
かつて喜劇王エノケンがテレビで歌ったのを見て
「ああ、いい歌だなぁ」と思い、
その後エノケンをはじめ多くのアーチストが歌う
レコードやCDも購入した。
話を戻すが、
仕事で色々な土地へ出かけると、やたらと空が気にかかる。
同じ場所であっても、来るたびに
やはり空が狭くなっていく場所が増えた。
もちろん、それとは逆に、いつ訪れても変わらず
空の広さに感動する場所もある。
それは、決して都会とか田舎とかの問題ではない。
都会でも、池袋、新宿、渋谷、
または銀座や日本橋などは空が狭いが、
少し下町や都下に出ると
空の広さが気持ちよく見える場所も多い。
勝手なことだが、
『私の青空』のメロディーが
自然に口ずさめる街を無くしてほしくないな、と
個人的には思う。
特に、生まれ育った場所は、いつまでも。
さて、珈琲一杯にどんな価値を見いだすかは
あなた次第ですが、
どうぞ、今日も素敵な一杯を!
――本日のブログ担当は、青空さんでした。
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