シャボン玉ホリデー |
日曜の夕方に観るテレビ番組は?
そう、訊ねられて
だいたいのひとが
『笑点』か、
『サザエさん』と答えると聞いて
なるほどなぁ、と思った。
言われてみれば、
どちらも長寿番組であり
まあ、ほとんどのひとが
1度は観たことがあるだろう。
そう思って、自分に問いただしてみたら
確かに、僕自身、どちらも知っているし
観たことが無いといえばウソになる。
でも、僕には
もっと思い入れの深いテレビ番組があり、
それがなくなってからは
どうも日曜の夕方に
テレビの前に座ることも
待ち遠しい気持ちもなくなったような気がする。
その番組は
『シャボン玉ホリデー』だ。
ある世代から上の方なら、
この番組に
僕同様の思い入れを感じてくれるはずだ。
1961(昭和36)年から
1972(昭和47)年まで
日本テレビで
毎週日曜日の18:30-19:00に
放送されていた音楽バラエティ番組だ。
司会に抜擢されたのは、
その当時、渡辺プロダクションが売り出し中だった
双子のデュオ、
「ザ・ピーナッツ」。
さらに、
その脇を固めた(ある意味W主役)のが、
幅広い層に人気のあった
「ハナ肇とクレージーキャッツ」。
そして、毎回のゲストの面々も
当時の人気スター揃い。
しかも、それを支えるスタッフ陣も
作・構成陣に
青島幸男、前田武彦、塚田茂、はかま満緒などなど、
日本のバラエティの牽引者たち。
音楽は、宮川泰、東海林修という売れっ子作曲家。
なんとも実に
贅沢な裏方さんばかりで製作していたことになる。
劇中のコントも
あっという間に流行語となり
僕ら子供たちの間でも
誰もが必ず口走った。
それは、植木等の
「お呼びでない、こりゃまた失礼しました!」
を筆頭に
ハナ肇とザ・ピーナッツのコント
「おとっつぁん、おかゆができたわよ」
「いつもすまないなぁ」というもの、
はたまた、
なべおさみが映画監督を演じる
「キントト映画」のコントなど、
それらのギャグは一斉を風靡したといっても
けっして過言ではないと思う。
近頃、どうも低俗な“芸のない”芸人が
やたらはしゃぎまわる番組がバラエティとされ
作り手も、観る側も、
なんだか“お寒い状況”になっている。
もっとも、こんな風に批判するようになったら
ジジイになった証拠かもしれないけど
それでもなあ、と僕は寂しく思う。
最後に付け加えると、
この後、1976-77年に
第二期の『シャボン玉ホリデー』が
土曜日の深夜枠で放送されていた。
出演者は、当時のアイドルだった
ピンク・レディーだったというが
僕にはそれを観た覚えも
その番組があったことさえも記憶にない。
ちなみに、
『笑点』は1966(昭和41)年から
放送されているが、
やはり日本テレビであることから、
『シャボン玉ホリデー』と2番組続けて
視聴者を独占できたことになる。
また、フジテレビ系列の
『サザエさん』は
1969年10月からの放送とあるが
僕個人としては、
『シャボン玉ホリデー』を放映中は
一度も『サザエさん』を観たことがなかった。
本日も、ご来店ありがとうございました。
マスターに代わり、お礼申し上げます。
▼大正浪漫夢通りサイト
http://www.koedo.com/index.html