海外ドラマ『ウエストワールド』 |
CS放送でここのところ毎週欠かさず観ていたのが
海外ドラマ『ウエストワールド』だ。
ご存知の方も多いと思うので
内容についてあれこれ言うつもりはない。
ご存知ない方に概略だけ記せば、
近未来に存在する体験型テーマパーク
《ウエストワールド》という場所が舞台で、
そこは西部開拓時代を模し、テーマパークを訪れるひとたちを
高度な技術とAI(人工知能)によって造りだされた
アンドロイドたち(ホストと呼ばれている)がもてなすという
単純な話だが・・・。
そのホストたちは、シナリオに書かれた通りに行動し、
訪れたひとたちに様々な体験をさせてくれるのだ。
しかし、そのホストの何人かはシナリオにはない
異常な行動をとりはじめる。
それが、このドラマの主軸となって展開するのだ。
これを観はじめたきっかけは
このドラマのベースとなっていると紹介された
2本のSF映画をかつて観ていたからだ。
1本は、1973年に公開された
マイケル・クライトン監督、ユル・ブリンナー主演の
まさに『ウエストワールド』だ。
舞台はやはり近未来の体験型テーマパーク
《デロス》という場所が舞台で、
そこは3つのテーマパーク
(西部開拓時代、中世ヨーロッパの騎士、古代ローマ)から成り、
ロボット(アンドロイドと言わないのに時代を感じるが)が
そこを訪れるひとたちを楽しませるというもの。
しかし、そこで同じく異常をきたしたロボットが
人間たちを撃ち殺しはじめるという物語だ。
そして、もう1本はその続編といわれた
1976年公開の『未来世界』。
主演はピーター・フォンダ、監督はリチャードTへフロン
前回登場したユル・ブリンナーも少しだけ顔を見せる。
ただし、この映画は若干複雑な物語になっているので
多くの方が指摘しているように
続編とはいうものの、別の物語ともいえそうな内容だ。
いずれにしても、この2本を
僕は公開後しばらく経ってからだが、
都内の安い映画館で観ている。
そのせいもあって、観たくなったのだ。
それに、詳しくドラマの解説を読むと、
映画版で監督・脚本を務めた
マイケル・クライトンの『ウエストワールド』の
リメイク版とはっきりうたっている。
マイケル・クライトンはすでに亡くなっているので
どのような仕上がりなのかは気になった。
感想を率直にいえば、やはり製作された時代の違いか
(莫大な製作費も違う・・・)
圧倒的に映像の迫力や技術の違いか、
見事に21世紀版の
新たな『ウエストワールド』を創出していて
リメイク版とうたっているものの
映画版とはまた別物としておもしろかった。
それに、ここでも
(最近のアメリカドラマはその傾向にあるが)
アンソニー・ホプキンス、エド・ハリスなど
映画でおなじみの名優たちを配し、
架空の物語とはいえ、ドラマに現実性や
重みを持たせている点にも力の入れようを感じた。
かつてン十年も前に映画を観たときにも思ったが
どんどん人間に近いロボットというか
アンドロイドというか、
そういう存在と共存していく時代になると
こうした映画やドラマで描かれているような怖さを感じる。
もっとも、これらのようにひとを殺し始めるといった
極端なことはないかもしれない。
でも、当初の映画が公開された1970年代に比べたら、
今の方がよほど現実味が増している。
何でも自動化され、人間がある意味不要になり、
生活のなかでロボットとまではいかなくとも
機械が全てを賄ってくれているではないか。
もちろん、それによる恩恵は受けているし、
それなしでは生活が成り立たないこともある。
ただし、これもすでに経験済みだが、
一度それらが故障なり、不具合を起こしたら
たちまちパニックになり、
時には大きな被害を被ることさえある。
まあ、考え始めたらキリのないテーマだ。
ごちゃごちゃ理屈を言わず、
ドラマとして楽しんでいるのが一番かもしれない。
正確な情報ではないが、
アメリカでは<シーズン2>の製作が始まったらしい。
とりあえず、それもまた楽しみにしたい。
さて、珈琲一杯にどんな価値を見出すかは
あなた次第ですが、
どうぞ、今日も素敵な一杯を!
――本日のブログ担当は、鉄腕アトムさんでした。
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