川越への旅・その7 |
久しぶりに「川越への旅」と題して書かせて頂くことに。
ただ、このシリーズ(?)は決して
川越案内ではない。
あくまでも個人的な記憶(想い出)の旅なので
お間違いなく。
さて、年も明け、大正館へ向かおうと思い立ち出かけたのだが、
たまには川越駅から川越の街中を通って
ぶらぶらしながら行こうと歩きだした。
本来なら川越駅を下車し、
賑やかなクレアモールを抜けていくのだが、
今回はその一本外れた道~八幡通り~から歩くことにした。
かつて(もう50年くらい前だが)その通りは、
当時住んでいた家から小学校に向かう通学路の一部だった。
しかし、この通りから行くのは
それこそン十年振りだ。
まず、その通りへ進む景観の変わり様に驚いた。
写真手前に見える小さな公園(?)の場所に
かつては駄菓子屋さんがあった。
家屋が無い今のスペースを見て、
こんなに小さな場所だったかな、という
記憶と現実との差もあるが、
そこにあきらかに存在した駄菓子屋さんが
まったく消えていたことに
時間の流れの重さを痛感した。
歩きだすと、当時の同級生だった家なども
(奇麗に建て替えされていたが)在り、
なにかほっとしたが、
その道沿いの店などがすっかり変わっていたので
不思議な気分でもあった。
通りに入りしばらく歩くと
今ではここも観光地のひとつなのだろうか(?)
「八幡神社」がある。
実は、この境内の端には
私が通っていた幼稚園があった。
だから、そこに通う時も、この通りを歩いて行ったのだ。
余談だが、そこで今は亡き友人Nと出会った。
以降、40年以上の友情が続いたのだが、
突然の奴の死でそれは途絶えた。
奴が生きていれば、おそらく自分の生涯で
一番長い付き合いをすることになるはずだった。
そんな想い出の場所でもある。
今は境内も周辺もすっかり変わり、
その幼稚園さえ存在しない。
そう、幼稚園での運動会はこの境内で行われた。
当時の写真を眺めると
境内いっぱいに親や親せきが集まり
幼いながら、そんな雰囲気に
なにか高揚したのを覚えている。

また「八幡神社」には小さい頃の想い出がいっぱいあり、
紙芝居を見たり、
以前ここでも書いたと思うが、
大きな白い布の幕を張って夏の夜に行われた
野外の映画鑑賞会もあった。
その当時犬を飼っていたのだが、
この境内で予防注射(市で主催したのか?)があり、
ここまで散歩をさせながら連れてきたことも思い出す。
今は眺めても
懐かしいと思えるような景色はないに等しい。
かろうじて社の姿が(多少外観が新しくなったが)
当時と変わらずに在ることか。
そうそう、その幼稚園に入園したとき、
近所の友だちと一緒に撮った写真を思い出す。
まさか、その後50 年余年経って
その場所を訪れようとは・・・。
しばらく時間を忘れたように境内に佇んでいたが、
目的の大正館に辿りつくまでは
もう少し歩く必要があったので
「八幡神社」から出るとすぐさまクレアモールに出て
そのまま大正館に向かった。
店の中では、この20年変わらぬマスターの顔と
旨い珈琲が待っていてくれる。
そう思うと、
今の私にとって、唯一変わらぬ川越は
ここシマノコーヒー大正館かもしれない・・・
なんてね(笑)。
これが、2017年「川越への旅」だ。
さて、珈琲一杯にどんな価値を見出すかは
あなた次第ですが、
どうぞ、今日も素敵な一杯を!
――本日のブログ担当は、想い出探し旅さんでした。
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